「ことばの魔術師西鶴—矢数俳諧再考」という本の
装丁デザインを担当させて頂きました。
商品説明を引用すると、
江戸前期に流行した、一昼夜に詠みこめる句数を競う「矢数俳諧」を中心に、「ことばの魔術師」西鶴に迫った一書
という内容。
デザインの趣旨としては、
「研究書としての静謐さは保ちつつ、しかし地味過ぎないもの」
「西鶴自身の肖像画などは使用しないもの」
という意向を受けつつ。
西鶴の圧倒的速吟という才能から、
才能それ自体を抽象表現できないかなと考えました。
具体的には、縦に伸びる黒い帯が筆、
その下からほとばしる光や、それを照らす光などを西鶴の才能に見立て、
力強さと神秘的な感じを兼ね備えたような
デザインを目指しました。
書店等で見かけましたらどうぞよろしくです。
> 「ことばの魔術師西鶴—矢数俳諧再考」 篠原進・中嶋隆 (編) /ひつじ書房